北へ南へハッピー探して

 

あ、

高校を卒業したら死のう。

 


進路相談の帰り道、ふと思いました。

これは進路が決まらずネガティブな思考で出た結論ではなく、どの進路もピンとこないな〜くらいの感覚で出た結論でした。私なりに楽しんでいた高校生活の最中に生まれた「この延長のまま死んだらおそらく私は世界一幸せなのではないか」という結論の、より簡潔なものです。

 


それからというもの、安楽死のできる外国へ向かうまでの旅費を稼ごうと、以前辞めたアルバイトへ熱中しました。そこで日本人が死んだことが公になれば、両国の間に深い溝を作ることになるのでしょうが、私は私の人生をより楽しくすることにしか興味がないので、申し訳ないですがその辺りについては無関心でした。ただ、今思えばなかなか突拍子もないフワフワした計画だったなと思えます。

 


そんな中、私が「仮面ライダードライブ」からライトに追っていた俳優の稲葉友さんという方が、とあるドラマへと出演されました。これが私の人生の延長を約束した劇的なドラマ、「レンタル救世主」です。

特にこの内容がどうとか、そういうわけではありません。もちろん「レンタル救世主」は面白いドラマでしたし、毎週楽しんで観ることができましたが、この話の本質はそこではありません。

「レンタル救世主」には、主題歌となるJUJUさんの「believe believe」の他に、挿入歌という扱いでジャニーズWESTさんの「one chance」が採用されていました。この曲が私とジャニーズWESTというアイドルとのファーストコンタクトです。

 


余談ですが、もともと私はジャニーズという括りに苦手意識がありました。嫌いですらあったと言えます。

理由は簡単で、中学の頃から中森明菜さんがすごく好きなためです。彼女とジャニーズの関係については敢えてここでは言及しません。気になる方はご自身でお調べください。

ともあれ、そういった理由でジャニーズを意識的に遠ざけていました。

 


「one chance」を作中で聴いた私は素直にかっこいい曲だ!と思い、「one chance」の収録されているアルバム「なうぇすと」をレンタルしました。はじめはiTunesで「one chance」だけ買おうと思っていたのですが、ジャニーズ・エンタテイメントではそういった販売方法が採用されていなかったのでレンタルという形を選択しました。ここでCDを買わない理由は先述のとおり、旅行資金を貯めたかったからです。

そして「なうぇすと」を拝聴して出会ったのは今まで触れたことのないジャニーズWESTというジャンルの多彩な音楽たちでした。この人たちの楽曲、素敵!と心の底から素直にそう思ったのを今でも鮮明に覚えています。

そこからジャニーズWESTさんのCDを買いあさり、運命ともいえる曲に出会いました。

 


3rdシングル「ズンドコパラダイス」通常盤の3トラック目に収録されていた「青春ウォーーー‼︎」という楽曲です。

この記事のタイトルが「青春ウォーーー‼︎」の1番Bメロの歌詞であること、皆様お気付きでしょうか。作詞されたのは作詞家の下地悠さんで、ジャニーズWESTさんの楽曲ですと他にYa!Hot!Hot!などを作詞していらっしゃいます。

私はこの歌詞に感銘を受けました。北へ南へハッピー探して。ハッピーって、探すものだったんだ!

恥ずかしながら、楽しいことを探しに行くという概念が今まで無かったのです。そして、楽しいことを自分から探しに行くならば今が楽しいからそのまま死ぬ必要なんてないじゃないかと思い至りました。

 


そうして生きて、今があります。

ジャニーズWEST自体に興味が湧き「青春ウォーーー‼︎」の収録されているコンサートDVD「パリピポ」を視聴し、ジャニーズWESTさんのぴかぴか具合にあてられ、今があります。

私が仮面ライダードライブを視聴していなければ、稲葉友さんを追っていなければ、レンタル救世主を視聴していなければ、ジャニーズWESTというとんでもエンタメ集団には出会えませんでした。

もしかしたら、世の中は必然でできているのかもしれません。